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バッハのような多声音楽を自由に弾きこなすには

バッハのような多声音楽は、ピアノ初心者だけでなく、上級者レベルでもなり苦労しているようだ。どうしても機械的な演奏になったり、また、このような曲は運指が非常に重要になってくるので、よほど集中して注意して弾かないと音を間違えてしまい、ぎこちない演奏になりがちなのである。

 

多声音楽を難しいと感じるのは、ピアノ学習のごく初期からやらないことと、また、絶対音感がない人は、左右の手の複数の音を同時に聴くことが出来ない為、右手のメロディーしか聞いていない人が多く、左手が伴奏のようになってしまっているからなのである。本来なら、多声音楽を弾くには、右手と左手の音を同時に聴かないといけないのだが、それができない為、多声音楽を始めるのは、音符がある程度読めて、左右の手が同時に弾けるようになってからになる。

 

しかし、その段階では、既に右手メロディー&左手伴奏の曲にすっかり馴染んでしまっている為、生徒さんは多声音楽に抵抗感を感じる。そもそも、絶対音感がない人に、いきなり多声音楽の曲をやるのは無理なので、どうしても最初は、比較的易しい、左手から右手(又はその逆)で一つのメロディーになっている曲や、右手メロディー&左手伴奏の曲から入らざるを得ない。

 

絶対音感がない生徒さんに対しては、右手を弾きながら左手の音を聴く訓練を積まないといけないのだが、それには時間を要する。しかし、時間をかければ、同時に左右の音を聴くことができなくても、左手の音を聴くことができるようになる。たまたま耳の良い生徒さんは、絶対音感がなくても、この訓練にさほど多くの時間を要せず、比較的すぐにできてしまうお子さんもいるが、それはごく稀である。ほとんどのケースは、多声音楽をやっている限り、ずっと続けなくてはいけないトレーニングだろう。何故なら、右手のメロディーしか聞いていない、というその習慣に人間はどうしても引っ張られてしまい、意識的に左手を聴くようにしないと、すぐに元の耳の聴き方に戻ってしまうからだ。

 

そういう意味で、既に絶対音感を持っている人は、こういうことに苦労せずに済むのだが、持っていない人は、複数の音を同時に聴くことはできなくても、左手の音を聴く訓練の方法があるので、忍耐強く、日々コツコツとやる必要がある。

 

理想は、複数の音を同時に聴けると、多声音楽の素晴らしさをもっと体験できるのだが、そうでなくても、左手の音が聴けるようになっただけでも、断然違う。バッハのような多声音楽をマスターするには、まずは耳のトレーニングが最重要なのである。これをクリアしない限り、自由にのびのびと弾くことがなかなかできない。テクニックではないのである。

左手の音が聴けるようになると、多声音楽の奥深さや面白さが分かって来るのか、これを一旦経験すると、嫌いだったバッハが好きになるケースが多く、大人の生徒さんでも、バッハがこんなに良い音楽だと思わなかった、好きになった、と言って下さる方がいらっしゃる。なので、諦めずに頑張ってほしいですね!

 

 

 

| レッスンのこと | 14:37 | comments(0) | - | pookmark |
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