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ハバネラとタンゴのリズムはつながっている

「ハバネラ」と言うと、ビゼーのハバネラや、スペインのフラメンコダンスを思い浮かべる人が多いと思うが、歴史を辿ると、ハバネラの起源はスペインではない。このハバネラがあまりにもスペインに根付いてしまったため、元はスペインの音楽だと思われがちなのであるが、そうではない。

 

クラシックの歴史は非常に長く、その地域独自で発展した音楽が、周辺国との交流により影響を受け変化され、また大陸を渡って全く違うものに変化することがある。ハバネラとタンゴは、実は大陸を行き来しながら発展していった音楽なのである。

 

ハバネラの起源は、17世紀、フランス宮廷で大流行したコントラダンスから発祥している。コントラダンス(コントルダンスとも言われているが)というのは、男女がグループになって向かい合わせになったり、2人で手を取って踊ったり、4人体制になったり、直線になったり曲線になったり、様々なフォーメーションを作りながら踊る舞曲である。興味のある人は、下記のYoutubeをご覧になるとよい。

 

 

このコントラダンスが、海を渡ってハイチを経由し、たどり着いたのがキューバである。このコントラダンスが、キューバでアフリカ音楽の影響を受けて生まれたのが、「ハバネラ」である。「ハバネラ」は、「ハバナの、ハバナ風の」を意味しており、キューバの首都、ハバナを指している。この「ハバナの」は、英語で表記すると、"habanera"となり、発音は「アバネーラ」となるのだが、これが日本語だと「ハバネラ」に聞こえるのであろう。日本では、「ハバネラ」と呼ばれている。

 

ハバネラのリズムの特徴としては、♩. ♪♩♩(2拍子だとそれぞれの音価が半分になる)で、リズムの重心が1拍目と3拍目の頭にあり、初心者でも比較的取りやすいリズムである。しかし、リズム感のあまりない人は、1拍目はなんとか意識できても、3拍目まで弱拍になったり、また、全拍が重心になったりするケースがあるので、慣れていない人はある程度の練習が必要だろう。

 

さて、このハバネラの音楽はキューバに留まることなく、また海を渡り、ヨーロッパへ逆輸入されることとなる。ハバネラは、瞬く間にヨーロッパに広まり、スペインを始め、フランスでも流行。ビゼーの「カルメン」が作曲されたのもこの頃である。

 

しかし進化はまたここでは留まることなく、「ハバネラ」は更にスペインのフラメンコと融合し、またもや海を渡って、今度はアルゼンチンに上陸し、これがタンゴのルーツとなったのである。

 

タンゴのリズムは、♩♩♩♫(2拍子だとそれぞれの音価が半分になる)なのだが、重心がなんと、4拍目の裏になり、リズム感があまりない日本人にとっては取りにくいリズムなのである。1回、2回は繰り返しできても、曲全体でこのリズムをキープしようとすると、重心がどこかへずれてしまったり、4拍目が四分音符になってしまったり、四苦八苦するようである。

 

日本人は何故か、裏拍を感じるのが苦手な人が多い。それは何故なのか?もともと、日本本来の音楽は民謡だったり、雅楽だったり、三味線や琴の音楽だったり、そもそもこれらの音楽にはリズムが全く存在しないこと。また、子供が歌う日本の童謡や唱歌は、裏拍を多く使ったリズミカルな曲がほとんどないからではないかと思う。従って、日本人の多くは裏拍を非常に感じにくくなってしまっているのだ。

 

けれど、このリズムに慣れてしまうと、ハバネラやタンゴの曲を弾くのがかなり楽しくなる。体にしっかりリズムができると、ノリノリで弾けるようになるのだ。ご興味のある人は、ハバネラやタンゴの曲に挑戦してみると良いが、リズム感に自信がない人は、比較的リズムが取りやすいハバネラから取りかかることをお勧めする。

 

 

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