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ピアノを習ってもきちんとした音感がない人が多い現実

ピアノを何年も習っているのに、プロとして音楽活動を行っているのに、ちゃんとした音感を持っていない人達が非常に多い。音感は、音楽をやる上でのもっとも土台、基礎となる部分なのだが、実際多くの音楽教室の現状を見ると、実技が先走って、ソルフェージュなどの音感トレーニングに裂く時間は全くないか、あっても比重が非常に低い。結果、楽器がある程度弾けても音感が育っていない生徒さんが非常に多いのだ。

 

ここ最近、大人向けの移動ドに関するテキストがないかと探しに楽器店を回っているが、都内で一番大きいY楽器店に行っても、移動ドに関する書籍やテキストの扱いがほとんどなかった。かろうじて、図書館で20年以上前に書かれたテキストを見つけただけだったのだ。しかし、中身を見て、色々調べてみると欠点があり、これをこのまま使うには抵抗がある。

 

今まで気づかなかったのだが、よく見ると、どの楽器店でも、ピアノの楽譜には大きなスペースの棚が取られているのに、音感教育に関しては、棚一つないどころか、棚の1段目、2段目を埋める程度しか置いていない。また、移動ドに関するテキストはほとんど置いていないのが現状。それだけ、日本では音楽教育の現場で音感教育に対する関心が薄い証拠なのだろうか。

 

日本では、世界的に見てもピアノを習う子供達が多いのだが、同時に途中で止めていく子供達も一番多いと言われている。それは、そもそも根幹となる音感や読譜力に欠けているからである。基礎もないのに、家を建てようとするのと同じなのである。そうなるといずれ嵐が来て、曲が難しくなり、読譜も大変になると、辞めてしまうのだ。酷いケースは、その子がピアノ嫌いにもなってしまうこともある。

 

こんなに重要な音感訓練なのに、何故日本ではしっかりとした音感教育ができないのか?恐らく、これらの訓練は教える方も大変で、また、時間の制約もあるのだろう。また、音感訓練はピアノレッスン程早く結果が出ないため、結果が見えやすいピアノの実技へ自然と走ってしまうからではないかと推測する。また、あまり音感がない音楽講師が数多くいることも残念ながら存在しており、そうなると教えることもできないので、結果、音感のない生徒さんが生まれてしまう。

 

確かに、音感訓練を子供に施すのは決して楽ではない。先生がお手本を見せることが多いので、体力も要る。しかし、当教室の子供達は喜んでやってくれて、小さい子供も自分から歌いたい!、と進んでやってくれている。むしろ、子供の方が楽しんでやってくれているのだ。特に小さいお子さんは、ピアノを始める前にこのようなレッスンを積んでおくと、最初から音やリズムに敏感になり、歌心も養えるので、ピアノレッスンにスムースに入っていけるのだ。ただ、絶対音感トレーニング中のお子さんについては、相対音感が先に身に付いてしまうといけないので、トレーニングの邪魔にならない程度に抑えないといけないが。

 

難しいのはむしろ、大人の場合だと感じている。大人の場合は、特に子供の時に一度ピアノレッスンを受けたことのある方は、音の違いを判別できると思いこんでいる人がほとんどなので、音感トレーニングの重要性を伝えるのが難しい。むしろ、弾きたい曲が沢山あるので、音感トレーニングはやりたくない、必要ない、と感じているかもしれない。しかし、彼らのほとんどは、子供頃にきちんとした音感訓練けていない為、その音感は実にあやふやなものなのである。弾きたい曲を早く上達させたいのであれば、相対音感トレーニングも平行して受けられることを是非お勧めしたい。

 

また、当教室では、音楽大学卒業者の方にも音感トレーニングを提供しており、実際に受講されている方もいらっしゃるので、音感がないと感じていらっしゃる方は、ためらわずにお越し頂ければと思う。

| ピアノ・英語・音楽全般 | 18:02 | comments(0) | - | pookmark |
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